ディップコーティングによる膜厚は、液体の流れ落ちと溶媒蒸発に伴う増粘とのバランスに依存し、一般的に引上げ速度が速いと膜が厚く、遅いと膜が薄くなります。
引上げ速度とコーティング溶液濃度でコントロールする。
⇒ 引上げ速度が低速なほど薄く、
引上げ速度が高速なほど厚くなります。
ケース a) 引き上げ速度が速く、粘度が高い場合
この場合の膜厚は粘性抵抗と重力のバランスで決定されます。
ケース b) 引き上げ速度が充分に遅く、粘度が低い場合
気体-液体の界面での表面張力が膜厚を支配し、以下の様な関係式がなりたちます。
Uは引上げ速度(m/s)、は粘度(Pa・s = kg・m/s)
は塗工液密度(kg/m3)。 は液体の表面張力(N/m)。
gは重力加速度(m/s2)。
Cは系数。Newton流体では0.8。
ディップコーティングでは、基本的にNewton流体をコーティング液に用います。
R&D用標準機 Fシリーズ、Mシリーズには、理論膜計算ソフトが標準装備しております。
理論膜厚算出の際にご利用ください。